歌姫
[第1話]
07年秋、旭(長瀬智也)の祖父が他界。それを機に、旭の母で「昭和の歌姫」と呼ばれた大物歌手のさくら(ジュディ・オング)は突然の引退を表明する。マネージャーを務めていた旭は職を失ってしまうが、他にやりたいこともない。そんな旭にさくらは土佐清水の映画館で上映されている「歌姫」という映画を見てくるよう、告げる。見れば人生が変わるはずだというのだ。その映画館は閉館が決まり「歌姫」が最後の上映作品だった。映画館の椅子に座った旭の目はパンフレットに載せられた1枚の写真に吸い寄せられる──。10/12放送
時は変わって、昭和30年代の土佐清水。旭の祖父、太郎(長瀬智也・二役)は映画館で映写技師を務めていた。10年前、土佐の海岸で倒れていたところを映画館館主の勝男(高田純次)に救われたが、それまでの記憶が一切なく、太郎という名を与えられて住み込みで働くことになったのだ。勝男の娘で映画館を手伝っている鈴(相武紗季)とは憎まれ口を叩き合ってばかり。だが、鈴は秘かに太郎に心ひかれていた。
そんなある日、太郎は町を仕切る山之内一家から、映画の興行を自分たちに任せろと言われて激怒。無謀にもタンカを切ってしまった。太郎はそのことを自慢げに話すが、勝男は彼らに逆らったら大変なことになると恐れをなす。その予感は的中し、親分の山之内(古谷一行)と手下の通称・クロワッサンの松(佐藤隆太)が太郎への今後の処置を密談していた。
やがて、町でのど自慢大会が行われることになった。優勝賞品はオート三輪だと知り、太郎たちは盛り上がる。大会当日は太郎の誕生日。オート三輪は欲しいが、人前で歌を歌うなど男がすたると言う太郎を見て、鈴は自分が出場しようと決意。バーのママ、メリー(遠山景織子)の指導のもと、歌の特訓を始める。メリーの案でリハーサルが行われ、鈴は町民たちの前でステージに立つが、緊張のあまり歌うこともできず、逃げるように帰宅。太郎は客の姿が見えないよう、目をつぶって歌えばいいと鈴に提案し、サングラスを差し出す。
映画館では松に送り込まれた愚連隊による嫌がらせが始まっていた。そんな中、のど自慢は松が仕組んだ出来レースだという情報が飛び込んでくる。嫌がらせに来た中の一人、芥川(秋山竜次)はレコードデビューも決まっているプロの歌手だったのだ。鈴は芥川に出場しても無駄だと言われるが、タンカを切って勝負を挑む。
そして、のど自慢当日。鈴の出番が近付くが、太郎からもらったサングラスが見つからない。鈴は緊張で歌えないまま、ステージを降りてしまい、舞台裏のメリーの前で号泣。その姿を陰から見てしまった太郎は、鈴が自分の誕生日のためにオート三輪を手に入れようとしていたことを知る。鈴のサングラスを盗んだのは芥川らだった。それを知った太郎は、芥川に歌で勝負しようと言い放つ。
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キャスト
四万十太郎、小泉旭(一人二役) / 長瀬智也(ながせともや)四万十太郎昭和30年代のシーンの登場人物・・・
岸田鈴(きしだすず) / 相武紗季(あいぶさき)
映画館の手伝いをしている館主の娘。幼い頃・・・
クロワッサンの松 / 佐藤隆太(さとうりゅうた)
土佐の狂犬と異名を取る愚連隊。フランスか・・・
芥川 / 秋山竜次(あきやまりゅうじ)
町を仕切っている山之内一家の手下。オカマ・・・
神宮寺くん(じんぐうじくん)=ジェームス / 大倉忠義(おおくらただよし)
学校を休学して、四国お遍路の旅をしている・・・
鯖子(さばこ) / 斉藤由貴(斉藤由貴)
旅館の女将。観光客やお遍路を見つけると、・・・
岸田勝男(きしだかつお) / 高田純次(たかだじゅんじ)
オリオン座館主。鈴の父。町の人々からの信・・・
岸田浜子(きしだはまこ) / 風吹ジュン(ふぶきじゅん)
勝男の妻。鈴の母。鈴と太郎の恋の行方を気・・・
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