小室哲哉被告、執行猶予付き温情判決に涙。「間違いなく実刑だろうと思った」
(05/12)

著作権を巡る巨額詐欺事件の判決公判で、懲役3年、執行猶予5年の判決が下った小室哲哉被告(こむろてつや=50)。

実刑を免れた小室被告は、直後に会見。被害者に謝罪、支援者らへの感謝を表すとともに「一から出直したい」と今後の活動への意欲を示した。

地裁近くの弁護士会館で会見に臨んだ小室被告は、100人を超える報道陣を前に、腰をほぼ90度に曲げて頭を下げ、「このたび、私小室哲哉は大変大きな、大きな過ちを、罪を犯してしまいました。被害者の方には大変長い間苦しい思いをさせてしまいました。ファンの方も裏切り、ご迷惑をかけました。公判中であまりお話できなかったので、改めて深くおわび申し上げます」と謝罪。

法廷内と同様、表情は硬いままに、「昨夜は一睡もしておりません。判決は真しに受け止めるつもりでおりました。それでもやはりいろんなことを考えてしまいました。お恥ずかしい話ですが…」と心情を吐露し、「私の慢心と傲慢(ごうまん)な生活が起こしたとてつもない大きなことだったと痛感しました」と反省の言葉を繰り返した。

判決は、量刑を後回しにし、理由が朗読される異例の展開となった。杉田裁判長は小室被告の無軌道で放漫な生活を批判し、「ずる賢く、経緯や動機に酌むべき事情はない」と断罪。

小室被告は、厳しい言葉に「間違いなく実刑だろうと思った」といい、執行猶予付きの刑を告げられた瞬間、思わず涙が流れた。

被害が1億円を超える詐欺事件で、執行猶予が付くのはまれだ。求刑は懲役3年、執行猶予5年。今回の判決では、エイベックス・グループ・ホールディングスの松浦勝人社長が肩代わりし、利息を含む6億4800万円を被害者に弁済したことが評価された。

この判決を受けて、小室被告の妻KEIKOもエイベックスを通じてコメントを発表。

「ご迷惑をおかけしております皆様に深くおわび申し上げます。また、多くの方々に支えていただいておりますことをあらためて心より感謝申し上げます。判決を真しに受けとめ、今後も力を合わせ歩んでいきたいと思っております」。

現在は夫婦そろって都内にあるエイベックス千葉副社長の自宅の一室に"居候"している。実刑こそ免れたものの、会見ではさらに多額の借金があることも認めた小室被告。まだまた前途多難のようだ。(松野)


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