エイベックス､売上げ好調も音楽事業はボロボロ!? 株主限定ライブ中止の裏側とは!?

(03/07)

浜崎あゆみ(はまさきあゆみ=32)や倖田來未(こうだくみ=28)などの歌手だけでなく､有名プロデューサーやディレクターを多数抱えるエイベックス｡
音楽不況が叫ばれる中､2011年3月期の純利益は前期比494%増の58億円を見込むという｡

しかし､同社の業績を押し上げているのは本業の音楽事業ではない｡
2009年5月にスタートさせた携帯動画配信サービス『BeeTV』の会員数増化と､販売管理費や宣伝費などを徹底的に削減したことが収益増に繋がっているという｡

肝心の音楽事業は前期比で100億円以上の減収｡
その要因は､新たなスターが育っていないためだという｡
『日刊ゲンダイ』が報じている｡

｢かつてミリオンを連発した浜崎あゆみでも､昨年発売した3枚のシングルのセールスはいずれも10万枚がやっとでした｡今年､オーストリア人の俳優と結婚したことで､さらに人気が下降しそうです｡また､ICONIQ､GIRL NEXT DOORなど会社を挙げて売り出そうとした新人がパッとしないことも響いています｣(音楽ライター:日刊ゲンダイ)

2009年にEXILE･ATSUSHIとのコラボ曲でデビューし､『資生堂』や『全日本空輸』のCMに起用されるなど､エイベックスから"ゴリ押し"されていたICONIQ(あいこにっく=26)｡
しかし､新人と報じられていたにも関わらず､かつて韓国でアイドルグループ･Sugarに所属していたことが判明｡
2010年に日本レコード大賞･新人賞を獲得したが､莫大な宣伝費に見合う活躍はできていない｡

苦しい状況は2008年にデビューしたGIRL NEXT DOORも同様｡
デビュー前は"社運を賭けた大型新人アーティスト"という触れ込みで大きく期待されたが､浜崎や倖田に代わる程の人気は獲得できていない｡

そんな状況の中､エイベックスは1998年の株式上場以来､続けてきた"株主限定ライブ"の中止を決定｡
市場関係者は､この決断が音楽ファンの"エイベックス離れ"を加速させると指摘している｡

｢エイベックスの株主限定ライブは過去に安室奈美恵やEXILEなど人気歌手が多く出演し､毎年1万人を超える株主が集まる同社の名物ともいえるイベントでした｡ここ数年､大物の登場が減ったとはいえ､楽しみにしていた株主も多いはず｡音楽ファンの"エイベックス離れ"がさらに進みそうです｣(市場関係者:同)

株主限定ライブ中止の理由を､
｢レコード会社から総合エンターテインメント企業への脱皮｣(引用:日刊ゲンダイ)
と語っているというエイベックス｡
このまま新たなスターが誕生しなければ､音楽事業はどんどん縮小されていく可能性が高そうだ｡(伊原)