打撃不振の巨人･坂本､本当の悩みはヤクルト･宮本直伝の守備にあり!?

開幕までいよいよ1週間を切ったプロ野球｡
各球団の主力選手が徐々に調子を上げてきている中､巨人の若きリードオフマン･坂本勇人内野手が苦しんでいる｡

坂本は昨季､2年連続で全試合出場を果たしたが､打撃成績は軒のみ前年割れ｡
守備でもリーグ最多の失策数を記録し､オフの契約更改ではプロ入り5年目にして初めてダウン提示を受けた｡

雪辱を期す今季､坂本はキャンプで徹底的な打ち込みを敢行｡
しかし､オープン戦では思うような結果を残すことができず､21打席連続無安打という極度のスランプを経験｡
開幕を目前に控えた先日20日､坂本本人も､
｢『こういう風にタイミングを取ってみよう』『こういうトップでいこう』とか､いろいろ考えながら打席に立っています｣(日刊スポーツより)
と迷える心境を明かしていた｡

ただ､坂本の悩みはむしろ､守備面の方が深刻かもしれない｡

坂本はレギュラーに定着した2008年以降､4シーズン連続でリーグ最多失策数を記録｡
今オフは"失策王"の汚名を返上すべく､ゴールデングラブ賞9回獲得の名手､ヤクルト･宮本慎也に弟子入りし､松山での自主トレに同行して守備のイロハを学んだ｡

効果はてき面だったようで､チーム関係者はこう明かしている｡

｢キャンプ序盤､うちの選手が､えっ!?と驚いた｡いい意味でね｡守備に定評のある古城も『捕ってから投げるまで一連の動きがスムーズになった｡こんなにも変わるものか』なんて言っていた｣(日刊ゲンダイより)

ただ､宮本と自主トレを共にしたのはわずか1週間｡
名手のすべてを吸収するには､あまりにも期間が短すぎた｡
前出のチーム関係者はこう続ける｡

｢キャンプが進むにつれて､だんだんと元に戻ってしまった｣(同)

当然､宮本の教えを理解し､坂本を修正してくれる人間は巨人にはいない｡
自らスタイルを作り上げた打撃はいずれ調子を上げてくるだろうが､守備面では理想と現実の狭間でもがき苦しんでいるようだ｡

宮本への弟子入りは原監督の進言があったと言われている｡
指揮官の親心が､坂本に思わぬ悩みを植えつけてしまったのかもしれない｡

(2012年3月24日)

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