中日･井端弘和､日本人初のドーピング違反! 球団不手際でけん責処分に!

プロ野球のアンチ･ドーピング調査裁定委員会は1日､中日･井端弘和内野手にアンチ･ドーピング規定違反があったとして､けん責処分と始末書の提出､球団に制裁金300万円を科したと発表した｡

同委員会によると､7月12日のヤクルト戦後に行われた検査で､井端の尿からステロイド系の抗アレルギー剤の一種として禁止物質に指定されているプレドニゾロンなどが検出されたとのこと｡
8月3日に事情聴取を行った結果､目の治療薬として内服していた錠剤に含まれていたことが判明したという｡

慢性的な目の疾患を抱える井端は2009年4月22日､治療目的としてプレドニゾロンを使用するため薬物の除外措置(TUE)を申請し､認められていた｡
しかし､TUEの有効期限は同年5月30日まで｡
調査裁定委員会は有効期限を記した書類をファクスで球団に送っていたが､井端やトレーナーには提示されなかったことから､再申請しなくても規定違反にならないと誤信していたという｡

こうした事情を考慮し､加藤良三コミッショナーは､
｢球団の手続きミスが原因｣(ニッカンスポーツより)
と判断｡
井端をアンチ･ドーピング規定違反の処分の中で最も軽いけん責とし､アンチ･ドーピングの責任者を決めず､承認書類の扱いに不備のあった球団に対しては300万円の制裁金を科した｡

2007年の制度導入後､日本人選手のドーピング違反は初めて｡
加藤コミッショナーは遺憾の意を示すと共に､
｢TUEについて今後､春季キャンプやトレーナー会議､新人研修会などで周知徹底を図りたい｣(同)
と再発防止を誓った｡

(2011年9月2日)

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