任侠ヘルパー
[第4話]
07/30放送

「ヘルパーは家族になれない」。

虐待に遭っていた利用者を助けたときに晶(夏川結衣)から投げかけられた言葉について、彦一(草なぎ剛)とリコ(黒木メイサ)は、各々、思いをめぐらせていた。

そんなふたりと対称的だったのは雅人(夕輝壽太)だ。自分たちは元々ヤクザ。ヘルパーの研修をしているのも若頭・源助(松平健)からの指示と割り切っていた。

ある日、彦一が老婦人・北浦ナツ(島かおり)の散歩の付き添いをして、車椅子を押して街を歩いていた。
するとナツが玲子(山田優)という女性を見つけ声をかける。玲子はナツが一人暮らしをしていたときに自宅へヘルパーに来てくれた人だという。それまであまり元気のないようすだったナツの顔が明るくなった。玲子は彦一に挨拶をした。

それからしばらくして、玲子が「タイヨウ」にやってきた。
訪問介護専門ヘルパーとして働いていたという玲子は、利用者や他のヘルパーの人気者に。
玲子が「タイヨウ」にやってきてから、ナツも元気を取り戻していた。

そんなある日、零次(山本裕典)は、玲子に預金通帳を渡しているナツの姿を目撃する…。

彦一はひとりでキャッチボールをしている涼太(加藤清史郎)を見かけた。涼太は彦一を見つけると、すぐに後をついてくる。
「ケンカした友だちとは、その後どうなったか?」と彦一が聞くと、涼太は「お母さんが謝りに行った」と話す。
二人が歩いていると、アパートから老婦人と一緒に出てくる玲子の姿を見た。その老婦人は玲子のことを「あゆみ」と呼んでいる…。

施設に戻ると、彦一は玲子に街で見かけたことについて訊ねるが、玲子は「認知症で、私の名前を間違えた」と言う。玲子の言葉に不信感を覚えた彦一は、玲子が外で働いているときの様子を尾行した。すると、玲子は老人男性から「直子」と呼ばれているではないか…。
さらに、玲子は鷲津組の連中と関わりがあるようだった。

彦一は、リコたちに“玲子の件”を話す。すると、インターネットで地元警察署のHPを見ていた雅人(夕輝壽太)は、このところ、老人が狙われる“連続詐欺事件”が発生していることに気づく。その状況などから任侠ヘルパーの面々は玲子が犯人だと疑った。

しかし雅人は首を突っ込まないほうがいいという。鷲津組が絡んでいるならなおさらだと…。

翌日。施設の老人が「玲子と連絡が取れなくなった」と話している。それを聞いた彦一は玲子が住んでいたアパートに走るが、既に引き払われた後だった。
玲子が詐欺師だと判明した和泉は、ナツに話を聞くと、ナツもかつて100万円ほど盗られていたという…。
しかし、ナツは「玲子さんはどんなことにも対応してくれた」と庇った。「やさしくしてくれるのだから詐欺師でも構わない」とまで言う。

そんな中、彦一が玲子に関する情報を話し始めた。玲子は本名を新藤綾。元々、綾の父が経営する介護施設で働いていたが、父親の過労死によって施設は倒産し、そのために、娘の綾が父親の借金を背負ったという。借金の相手は鷲津組だった。綾はヘルパーをしている老人たちの預金の一部を騙し取り逃走しているが、老人たちは誰も警察に届出を出していないらしい。

依然、逃走を続ける玲子の居所はつかめなかったが、彦一は、玲子がかつてナツと約束をしていたことを思い出す。

それは、ナツの夫の墓参りだった。墓参りにいけないナツに代わって玲子は墓参りをしていたのだ。玲子を捕まえた彦一たちが問い詰めると、玲子は詐欺を認めた。しかし、親の面倒を見ない家族に代わって面倒を見てやったのだから、当然の報酬だと開き直る。

そんな玲子を彦一は施設に連れ戻すと、老人たちの前へ。「詐欺師が感謝されたまま逃げるのは筋違いだ」と言う彦一。
ナツは玲子に「自分にやさしくしたのも金のためか」と問う。玲子がそれを認めると、ナツは玲子を叩いて叱りつけた。ナツの心に打たれた玲子は、警察に自首した。

その頃、若頭は鷲津組に話を付けていた。警察に自首した玲子から手を引くように…と。
玲子の身を案じた彦一が若頭に頼んだのだった。こうして玲子は自由の身となる…。

そんなある日、彦一が施設の廊下で晶とすれ違う。
晶の様子はどこか変だった。彦一が声をかけると、晶は倒れそうになる。
咄嗟に晶の体を支えた彦一だったが、その時、ユニフォームの下の刺青を昌に見られてしまう…。

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09/03 第9話


08/27 第8話


08/20 第7話


08/13 第6話


08/06 第5話


07/30 第4話


07/23 第3話


07/09 第1話


02/16 第2話

キャスト
翼彦一 / 草なぎ剛(くさなぎつよし)
暴力団組織「隼会」の六本木地区をまとめる貸元「翼興行」組長。
17歳で極道の道に入った。ありとあらゆる悪事に手を染めてきたと噂される。
肩と背中には「桜とウグイス」の刺青が入っている。

四方木りこ / 黒木メイサ(くろきめいさ)
死んだ兄に代わって、「隼会」池袋地区貸元・四方木連合組長になった。
23歳の若さでチンピラたちを束ねている。
男勝りでけんかっ早い性格だが、“研修”と称した介護施設でのヘルパー業務にもいち早く溶け込む柔軟性も持ち合わせている。
彦一の男気に触れて気になる存在になっていく。
七海和樹 / 向井理(むかいおさむ)
六本木地区貸元翼興業の構成員で彦一の舎弟。
彦一が留守の間、組を守っている人物。
彦一を兄貴として慕っている。
和泉零次 / 山本裕典(やまもとゆうすけ)
介護施設タイヨウのヘルパー。
任侠ヘルパー達の教育係に指名された。
介護のプロとして仕事に情熱を燃やしている。
鷹山三樹矢 / 薮宏太(やぶこうた)
「隼会」本家・鷹山組構成員。
鷹山源助の息子。
本人には父親の跡を継ぐ意思がない。
女好きのダメ人間。
美空晴菜 / 仲里依紗(なかりいさ)
「タイヨウ」に勤務する新人ヘルパー。
目指しているのは「利用者のための介護」。
情熱に溢れ、真心を持って仕事をしている。
任侠ヘルパーたちとは、至って普通に接する。
少しずつ彦一に惹かれているようだが…。

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